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保育学
書名 | 探索して音に出会う |
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サブタイトル | 音・楽器で遊ぶ幼児の事例から |
シリーズ名 | |
編著者 | 伊原 小百合 著 |
判型 | A5判/215頁 |
発行日 | 2021/02/22 |
定価 | 5,610円(本体5,100円+税) |
ISBN | 9784860155315 |
概要 | 本書の目的は、幼児期の音楽経験のあり方を問い直すことにあります。音や楽器で遊ぶ子どもたちの事例を数多く取り上げ、探索的に音とかかわる幼児期の経験を描き出します。 子どもが主体的に環境にかかわり、学んでいくことの大切さは広く認識されています。しかし、保育現場の音楽活動に関してはそうでないところもあります。発表会や運動会、修了式などのイベントごとで特にその存在感を発揮する音楽活動ですが、発表の場を想定した活動ではなく、日常の保育や遊びの中で子どもが主体的に音や音楽とかかわっていくためにはどうすれば良いのでしょうか。 こうした問いに答えるべく、著者は保育現場での継続的なフィールドワークを行い、音とかかわる子どもたちの具体的な姿を事例として取り上げながら、発達に関する理論を敷衍しつつ考察を深めていきます。幼児期における音楽教育の新たな出発点を探求する一冊です。 |
備考 |
伊原 小百合(イハラ サユリ) 東京藝術大学音楽学部楽理科卒業。同大学大学院音楽文化学専攻音楽教育修士課程を経て、同大学大学院音楽研究科音楽専攻音楽文化学領域音楽教育研究分野博士後期課程修了。博士(学術)。現在は、日本学術振興会特別研究員(PD)。 保育現場でのフィールドワークを通して、身近な音や楽器とかかわる子どもについての観察研究を中心に行っている。また音楽ワークショップやアウトリーチ活動の企画・実践にも尽力している。 |
目次
- はじめに
- 1. 環境との相互作用から「発達」を考える
- 2. 先行研究と本研究との関連
- 3. 本研究の意義
- 第1部 幼児期における「音の経験」 ―音とかかわる子どもの姿―
- 第1章 子どもの経験を読み解く視点
- 1.「音の経験」とは
- 2. フィールドワークをすること
- 3. エピソード記述と書き手の視点
- 4. まとめ
- 第2章 音とかかわる子どもの事例
- 1. フィールドの概要
- 2. 幼稚園でのとある一日
- 3. 観察の実際と記録の方法
- 4. エピソードの提示と分析
- 5. 第1部 総括 子どもの「音の経験」の特質
- 第2部 楽器とかかわる子どもの姿 ―楽器遊び場面の縦断的分析―
- 第3章 楽器とかかわる子どもの事例
- 1. 観察の概要
- 2. 各回の結果と考察
- 第4章 ジャンベを手で叩く行為の分析
- 1. 幼児期の手の動き
- 2. 分析の概要
- 3. 結果と考察
- 4. 資料:ジャンベを手で叩く行為一覧表
- 5. 第2部 総括 幼児期における探索的経験の意義
- 第5章 本研究の視座を支える隣接諸科学の研究動向 −発達を取り巻く3つの視点−
- 1. アフォーダンス
- 2. タウ理論
- 3. ダイナミック・システムズ・アプローチ
- 4. 音楽教育学と隣接諸科学
- おわりに